趣味でブレンダーやメタセコイアを開始しようと思っています。とりあえず自分のメモ代わりに。映画やゲームに関するニュースも取り上げていきたいです。
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アフターエフェクトで手軽に3DCG表現が可能(激速)なプラグイン、「Element 3D」 の次期バージョン「V2」のリリース日が12月2日(日本では3日)に決定したようです。
さらに、たくさんのシェーダーと2Kのテクスチャを1つにした Po Shader 2 と、モーショングラフィック用の3Dモデルパックである Motion Design 2 も発表されました。
1ヶ月ほど前に Element 3D V2 の告知がありました。前回(V1)のリリースから2年以上と、結構時間がかかりましたが、それだけ良いものになっています。
VideoCopilot は昔に比べるとチュートリアルの更新頻度も大幅に減りました。それだけ Element 3D などのプロダクト開発に集中しているのでしょうね。
せっかくなので前バージョンから何が変わったのか、公開されている動画など、これまで出ている情報をまとめておきます。
V2ではレンダリングエンジンが改良され、同じグラフィックカードで比較してレンダリング速度がV1.6の2倍になるそうです。
パラメータにジャンプできる機能は便利。情報量が多いので楽になりますね。
スタンダードシェーダーとは別に、もう一つの選択肢として、リアルタイムフィジカルベースシェーダーが搭載されました。
フィジカルベースシェーダーとは、現実の物理特性に基づいたシェーディングによって、よりリアリティのある質感が簡単に作れる、というものだそうです。
多きな利点の1つは、環境マップからより多くの光を得ることができること。なので、合成時に背景によりなじみやすくなる上に、環境マップを変えることで様々な質感を得ることができるという感じですね。
今までのシェーダー(スタンダードシェーダー)では、「Specular Shininess」を変化させることによって、ハイライトのブラー具合を変化させていました。問題は環境マップがブラーされず、見た目が不自然だったこと。フィジカルベースシェーダーでは、それを1つのパラメータ(Glossiness)で操作することができます。
そもそも今までハイライトとして入っていた「丸い点」は、本来であれば太陽や室内のライトが反射して写り込んだものなので、擬似的に再現したものなのですね。
GIでレンダリングすることが当たり前になってきた現在ではこれは一昔前の手法になりましたね。
昔はコンピュータの性能が低く、簡易的なハイライトで金属的なものを表現していました。
そしてこのフィジカルベースシェーダーのいいところは「Glossiness」にテクスチャを読み込めることです。
これによりさらにリアリティが向上します。こういった質感の調整はこれまでもVrayなどのレンダーで可能でしたが、Element 3Dではすべてリアルタイムで高速に作業できます。
リフラクション(屈折)と組み合わせれば氷のような表現も。
「Reflect Mode」を変更することによって擬似的にオブジェクトを写り込ませることができるようになりました。
擬似的なものなので、「床などの平面用に」というのが基本ですが、「球面マッピング」を活用することによって、立体的なオブジェクトでも使用可能です。
遂に影を落とせるようになりました。これがあるないで全然絵の見え方が変わってきます。
レイトレースとシャドーマップの2種類から選べるのですが、基本はスピードが圧倒的に速いシャドーマップを使ったほうがよいみたいですね。
「AO Light Influence」を調整することによって、光があたっている部分にどれだけアンビエントオクルージョンを反映するかを調整可能。
これによって、日光のような強い光があたっているはずの部分がアンビエントオクルージョンによって暗くなる、みたいな不自然な絵を避ける事ができます。
OpenCLを使いGPUとCPUを並列処理することによって、レイトレーシングを高速化。
OpenCLをサポートしているグラフィックカード、Nvidia と ATI のもの(4年前までの)であれば大体OK
ただ、それでも若干処理が重くなってしまい、作業が難しいのも事実。そんなときはレンダリングのクオリティをプレビューモードに。
僕自身グラフィックカードに関して全然詳しくないので(特にOpenCLがわからない)、調べてわかったことを備忘録としてメモしておきます。
OpenGL
GPU(グラフィックカード)を動かすためのAPI。DirectXというのもあるが、Windowsに強く依存するため、やりたいゲームがあってもマシン(カード?)によっては動かないことがある。OpenGLは文字通りオープンな言語なので、どんなマシンでも動く。
API
機能を呼び出すための道具。様々な場所でよく聞く名前。うーん・・・。何かに例えるとすると、スイッチの集まりなのかなと思う。車の運転席にある1つのスイッチを押すと、ライトがつく。つまり、「ライト」という機能を呼び出したことになる。OpenGLとはグラフィックカードという車を操作するためのスイッチの集まり(運転席)みたいなものかな・・・。スイッチの場所、役割を知っていれば、車からトラックに乗り換えても、呼び出し方はわかるので運転できる・・・うーん・・。
OpenCL
GPUをCPUと同時に(並列して)動かすためのAPI。GPUをグラフィック以外の用途に使えるようにする。現在のグラフィックカードにはレイトレーシングの機能はない(多分)。その計算はCPUの仕事。でもそれをするとPCが重くなってしまうので、GPU(グラフィックカードに付いている計算機)に助けてもらう。そのためのAPI、という感じか。
OpenGL と OpenCL の違いは?
OpenGLはグラフィック用。OpenCLはGPUをグラフィック用途以外にも使えるようにする。
Element3D ではこれまで、車のタイヤをアニメーションさせたいときなどは、タイヤのパーツを独立させ、1つの独立したグループに割り当てる必要がありました。
V2ではその必要がなくなります。プレビューウィンドーでパーツを選択し、「Auxiliary Animation」のチャンネルに登録することで、アニメーションさせたいパーツのパラメータを追加することができます。(このあたり、チャンネルの名前も変更できるようになれば更に便利ですね)
これはエクストルード(ベベル)されたテキストでも同じことが可能です。1つの文字を独立して動かせるようになったことで、より自由なテキストアニメーションが可能になります。素晴らしい。
これでさらにできることが3DCGソフトに近づきましたね。あとはデフォメーションですかね。
もちろん擬似的に表現しているものだとは思いますが、非常にクオリティが高いですね。
特に葉っぱの質感が気持ちいい。
おそらくこれは「Almost Human」のオープニングの手のカットのCGでも使われているものと思われます(推測)。
この映像のメイキングを結構待ってたのですが、もしかするとV2の機能が多く使われているので公開出来なかったのかもしれません。ということはこれから「Almost Human」のメイキングのお披露目もあるかもしれないですね。期待!
3DCGソフトでOBJを書き出すと、一緒に生成される.mtl。
これを読み込むことによって、マテリアル情報(テクスチャのパス)も再現できるみたいです。地味だけど意外と大きな改善ですね。
同じレイヤーに Element 3D エフェクトを複製し、レンダーモードを「Unified (統合された)」にすることで、レンダリング情報を共有可能。これにより、無制限にグループを複製できます。
新しいアンチエイリアシングの機能「Enhanced Multisampling」が追加されました。
「Supersammpling」に似ていますが、それより計算が速いみたいですね。もちろん2つの併用も可能です。
Q: アフターエフェクトのバージョンはどれが必要?
A: CS5以上のすべてのバージョン(CC2014まで)。基本的にはすべて64bitを想定している。マックは最低でもOSX 10.7以上。
Q: V1.6で作った古いプロジェクトはV2で開ける?
A:大部分は可能。ただし、内部システムの大規模で根本的な改修を行ったので、若干の不具合が発生する可能性がある。今わかっているのは、アンカーポイントがずれたり、アンビエントオクルージョンの見え方が若干異なる可能性がある。
V1で作ったプロジェクトはV2で開く前に必ずバックアップを取るように。
Q:Element 3D でレイヤーマスクを押し出して3Dメッシュにしてるんだけど、マスクをアニメーションさせても上手くいかない。どうして?
A:残念ながらそれはアフターエフェクトの制限。プラグインは余分なレンダリングなしにマスクパスの変化を知ることができない。
→これはカメラを動かすことで、一応実現可能。なので、マスクアニメーションを反映させるためにはアフターエフェクトのカメラを動かさなければならない(カメラワークをつける)
Q:SSSはグローバルレンダー(全てのレンダリングに影響を与える)エフェクト?それともマテリアルごと?
A:マテリアルごと。「Global multiplier settings」はすべての見え方を調整するためのもの。
Element 3D は日本の代理店で購入もできますし、PayPalを使って直接VideoCopilotのサイトで購入することもできます。(Element 3D V2の公式サイトでの発売日は12月2日)